犬と本

 

 

 読みはじめた本は、できるだけ最後まで読むように心がけているのですが(せっかく出会えた本なので)、どうしても読みあぐねてしまう本もあります。

 文庫本のミステリーなどは、それでも半分意地で読んだりしますが(そうすると、ラストが案外面白かったりして)、長編となると、そう簡単にはいきません。

 ぼちぼちと読み進めていた『ゴールドフィンチ』、久しぶりに「読み通せない本」になってしまいました・・・(涙)3巻の最初で、すっかり手が止まってしまいました。

 

 全4巻と、文句なしに長い作品ですが、読みあぐねたのは長さのせいだけではないと自己分析しています。

 なんというか、細かいんですね・・・エピソードがこれでもか、これでもかと積み重ねられていくんですが、すべてのエピソードに何らかの意味がある、と思って読んでいくと(作者としては、意味はもちろんある、ということなんでしょうけど)、しんどくなってしまいました。感情移入する前に作品にのまれてしまい、「読書の波」に乗っていけなかったのかなと。

 単純に、わたしの読む力が足りなかった(字面だけを追いすぎた)ということなんでしょうが。

 

 レビューなどを見てみると、最終巻はとてもスリリングな展開になっているようです。それはとても気になる……のですが、この作品に関しては、一旦ここで離れようと思います。

 ルーペでのぞきこむように読むのではなく、もっと俯瞰で読む姿勢も、読書には欠かせないと実感させてくれた作品でした。

はじめての海外文学フェア

 

 所用で都会に出たのをこれ幸いと、「はじめての海外文学フェア」に行ってきました!

(はじめての海外文学フェアについては、こちら→翻訳ミステリー大賞シンジケートHP内の紹介記事

 

 近くにこのフェアに参加している本屋さんがなかったので、こういうタイミングをねらっていました^ ^

ふたつの選書リスト「ビギナー篇」と「ちょっと背伸び篇」のうち、すでに読んでいる本がちらほらと。(フェアのしかけ人、でんすけのかいぬしさんの手によるフリーペーパー「本屋でんすけ にゃわら版」にて、選書リストをチェックすることができます!)

 

幽霊たち』ポール・オースター(柴田元幸) (※括弧内は訳者)

 わたしのなかでは、「不条理小説」といえばこの作品。なんともいえない読後感が味わえます。

 作中では、ホーソーンの『ウェイクフィールド』(これも不条理小説)など、アメリカ文学の古典的作品が登場するところもツボです(ホーソーンといえば『緋文字』ですが、短編はゴシックホラーっぽいお話も多く、現代の読者にも楽しめる要素がつまっています)。

 

カモメに飛ぶことを教えた猫』ルイス・セプルペダ(河野万里子)

 こちらは、とても心が温かくなるお話です。

 猫とカモメと人間という、相容れることのない存在が、最後はひとつの目標に向かって力や知恵をあわせていくところに、じーんときます。

 犬派のわたしも、作中のいきいきとした猫ちゃんたちにはノックアウトされました。

 

1ドルの価値/賢者の贈り物』O.ヘンリー(芹沢恵)

 これはもう、説明不要の名作ですね。

 紹介されている新訳版は未読なので、そちらで久しぶりに読んでみたいです。

 

フランケンシュタイン』メアリー・シェリー(森下弓子)

 こちらも、紹介されている版は読んでいませんが、ずいぶん昔に読んだ記憶があります。

 大人になってから読むと、まったく違う印象を受けるのでは、という気がするので、こちらもぜひもう一度、読まないといけないなと。

 

囀る魚』アンドレアス・セシェ(酒寄進一)

 まさに、文学好きのための作品!

 随所に文学談義が織りこまれていて、それだけでも読み応えがあるのですが、そうした実在の作家や作品にまつわるエピソードと、ミステリアスなストーリーが絡みあって、不思議な雰囲気を醸し出しています。

 読んでいるうちに、どこに運ばれていくのかわからない浮遊感のようなものを感じました。言葉の美しさにも、はっとさせられる作品です(酒寄進一先生の訳文にしびれっぱなしでした)。

 

ロリータ』ウラジミール・ナボコフ(若島正)

 この作品はイメージが先行してしまいがちですが、読み手の素養を試されているような、とても一筋縄ではいかない作品です。

 難解、と言ってしまえばそれまでですが、清々しく完敗を認めると、むしろその難解さを楽しめます(そんな読み方をしないほうがいいんでしょうけど)。

 

 リストには50冊以上が選ばれているので、未読の本のほうがはるかに多いです。

 時間・予算を考えると制覇は無理な気がしますが(制覇される方もいるかもしれない)、気になる作品が満載で、また積読本が増えてしまいました!

 こういうフェアがあると、確実に知らなかった本と出会えるので、本当に意義のある試みだと思います。できれば、近くの本屋でもやってほしい・・・

スープ

 

 今月読んだコージーはこちら。

 

soupmystery

 

謎解きはスープが冷めるまえに

著:コニー・アーチャー 訳:羽田詩津子

出版社コージー・ブックスの紹介ページ→Cozy Books

 

 コージー・ミステリーの主人公は、カフェやレストランなど、お店を営んでいることが多いのですが、「スープ専門店」はなかなか異色です。

 両親が事故で亡くなり、都会から故郷である小さな村に帰ってきた主人公が、お店を継ぐかどうか悩んでいるところに、殺人事件が発生。よりにもよって、お店のシェフが逮捕されてしまい、ただでさえ経営不振のお店は存続の危機に……こうなったら、自分で事件を調べてシェフの無実を証明するしかない!

 ……という、なんだこれでもかというくらい大変な状況に置かれている、コージーお約束(?)な設定の主人公。

 お医者さんとのロマンスがあるのですが、お気に入りシリーズの『卵料理のカフェ』と似ているなと思いました(あちらの主人公も、絶品料理を提供するカフェを経営しているし)。

 主人公のラッキーが、やや「空回り」な感じもしますが(それは無茶……と思う行動をしたり)、最後にわかる犯人が結構意外で、ミステリーとしても楽しめました。

 次作も邦訳が出版されることが決まっているとか(訳者さんは大人気コージーの『アガサ・レーズン』シリーズの翻訳も担当されていますね)。

 

 作品に出てくる食材に「シャロット(shallot)」という玉ねぎのような香味野菜があるのですが、これっていわゆる「生で食べられるらっきょう」(商品名は「エシャレット」)とは別物なんですね。

 こういう翻訳もののコージーを読んでいると、日本ではなじみのない食材と出会うこともあり、それも楽しみのひとつです。

大塚国際美術館

 

 芸術の秋。バチカン、じゃなくて徳島県鳴門市にある大塚国際美術館に行ってきました。こちらを訪れるのは初めてではないのですが、いつもながらこのシスティーナ礼拝堂には圧倒されます。

 今回は、現代の作品をゆっくり鑑賞しました。

 観光客にはこの礼拝堂や、ダヴィンチの作品が人気のようですね。

 わたしは、朝一番、現代の作品が配置されたフロアに直行したのですが、人もまばら……(人がいても、なぜかみなさん足早に進んで行く……)

 

ゲルニカ

 

 ゲルニカを独り占めでした。

 ほかにも、「食卓の情景」「生と死」「時」といった興味深いテーマ展示もあり、音声ガイドで「見どころ」や「作品の比較」などのレクチャーを聞きながら鑑賞したところ、とても勉強になりました。

 特に、絵のなかで時間を表現するために、時間を擬人化したり(ある絵には、時は「老人」の姿で描かれていました)、1枚の絵に異なる場面を描いたり、連作にしたり、といった工夫がなされている、という解説が興味深かったです。

 

 ちょうどいま読んでいる本(Big Magic: Creative Living Beyond Fear by Elizabeth Gilbert)が「クリエイティブな生き方」をテーマとした本なので、美術館訪問はとてもよいタイミングだったと思います。

 "Big Magic"は、現在受講中のリーディングの通信講座の課題本として読んでいます。課題本は自分の好きな本を選択できたので、ノンフィクションのジャンルででいい本はないかと探していたところ、この本に出合いました。(Elizabeth Gilbertさんは『食べて、祈って、恋をして 女が直面するあらゆること探求の書』の作者ですが、そちらは未読で、映画も観ていません……)

「クリエイティブに生きる」と聞くと、なんだか敷居の高さというか、特別なことのように思ってしまいがちですが、Elizabethさんいわく「何かを作ったり表現したりすることは、人間本来の性質」であり、クリエイティビティは「選ばれた人だけが持つ才能」などではないし、「作りたいものを、好きなように作っていい」と。

 自分のところにやってきたインスピレーションを大切にして、周りの評価など気にせず、前向きに、ひたむきに取り組むこと、それがクリエイティブに生きるということなのだと。

 

 と、まだ途中までしか読んでいませんが、「文芸翻訳」も創作の一種ですし、クリエイティビティを求められることなので、Elizabethさんの言葉に勇気づけられました。

 注文していた本が届きました。

 スウェーデンのイラストレーターMajaさんの手による動物のイラストブックです。

 

The Illustrated Compendium of Amazing Animal Facts

 

animalfacts

 

 100種類を超えるさまざまな動物のイラストと、それぞれの動物についてのコメント(ラッコは手をつないで眠る、シマウマの縞模様は実は犢地に白のストライプ瓩覆鼻知らなかったこともたくさんありました)が添えられています。ネットで偶然見つけて、ひとめぼれした本です。

 Majaさんのイラストは、シュールかつ繊細で、不思議な雰囲気とほっこり感がわたしのツボでした。

 どの動物のイラストもかわいいのですが、個人的には爐め瓩気に入りました(わが家には、わんこ以外にクサガメちゃんがいるので・・・)。

 こちらで本の中身も公開されています!

MajaさんのInstagram

 

 Majaさんのウェブサイトも、とってもかわいい。

MAJASBOK

 

 ネットショップもあって、作品を購入することもできます(イラスト、絵葉書、トートバッグ・・・どれも素敵。わたしは本を別ルートで購入したのですが、Majaさんのショップで購入すると、サイン&かわいいラッピングつきだそうです)。

ストックホルムに、実店舗もオープンするとか(行きたい!)。

 

 普段は文庫本やペーパーバックなどの小説を買うことが多いのですが、ビジュアルブックは持ってるだけで楽しいですね。

動物好きな方へのプレゼントにもぴったりの本だと思います。

 友人への、クリスマスプレゼントにしようかな。

ティーポット

(おもしろいティーポット)

 

 積読本リストから、コージーミステリーを一冊ピックアップ。

(『ゴールドフィンチ』の第2巻も図書館で借りられたので、そちらも読みつつ・・・)

 

真夜中の女子会で事件発生!

 

真夜中の女子会で事件発生! 死ぬまでにやりたいことリスト

著:エリザベス・ペローナ 訳:子安亜弥 
出版社コージー・ブックスの紹介ページ→Cozy Books

 

 なんともかわいらしいイラストの表紙に、「死ぬまでに・・・」となかなか衝撃的なタイトルがついています。

 いっとき流行った(?)Bucket Listですね。アメリカの5人のおばあちゃんたちが、自分たちの「やりたいことリスト」にチャレンジしようとして、事件に巻きこまれる・・・というストーリー。

 おばあちゃんが主人公のコージーは結構ありますが(一番有名なのは、アガサ・クリスティの「ミス・マープル」ですね!)、5人そろい踏み、というのはあまり見たことがないです。リストのなかに「殺人事件を解決する」という項目が入ってるおばあちゃんなんて、そうそういない?

 登場人物は平均年齢高めのわりに、展開はなかなかスピーディーです。おばあちゃんのアクが強すぎて(無茶ぶりがすごすぎて)、読んでいてたまに「……」となることもありましたが、楽しく読めました。

 カーレースが盛んな町という、コージーにしてはちょっと珍しい設定(おばあちゃんたちも、やたらクルマのことに詳しい)も興味深かったです。

 

 翻訳もののコージーミステリーを読んでいて、このジャンルを訳すのって楽しそうと思ったのですが、実際はどうなんでしょうか。

 コージーって、主人公や登場人物が「えっ?」「おいおい」と言いたくなるような、突拍子もない行動をすることが多いので、訳していてイラっとくることもあるのかも?

 知り合いの翻訳家さんのなかに、コテコテのコージーを訳した方がいらっしゃらないので、その辺知りたいなぁと常々思っています。

首をかしげる犬 

 

「本と犬のブログ」というわりに、犬がまだ登場していないので、とりあえずわたしの好きな「犬関係」の本をご紹介。

 

犬に言いたいたくさんのこと

 

犬に言いたいたくさんのこと:親愛なる君ともっと仲良くなる73の方法

監修:中村多恵 池田書店

 

 わんこオーナーなら、「あるある」と思わず頷いてしまう、そんな犬の習慣が満載の一冊です。

「爐瓦呂鶚瓩辰童じ譴覆痢」「一体どんな夢を見たらそんな動きになるの……」わたしもよく言ってます、はい。

 

 シュールで脱力系なイラストがいい味を出していて、疲れたときなんかに読むと、クスッと笑えて、ほっこりした気分になります。表紙のおしゃべりしてるわんこたちも、絶妙な感じで好きです(こういう絵って、描けそうで絶対に描けないなぁ)。

 こんな風に、思わずうちの子に「アテレコ」しちゃうことがあるんですよね……(しゃべり方も、この子は標準語、この子は関西弁〜とか、この子は一人称は「ボク」だな、とか・・・こちらの勝手なイメージですけどね。)

 

 小さい本なので、移動が長いおでかけのときなどに、かばんにしのばせて行くこともあったりします。

 この本の続編?も出ているようです。

 

もっと犬に言いたいたくさんのこと

 

秋の読書

 

 読書の秋にどっぷり浸ろうと、長編小説を読み始めました。

 

ゴールドフィンチ

著:ドナ・タート 訳:岡 真知子

出版社の作品紹介ページ→河出書房新社 

 

 全4巻という、最近読んだ小説のなかでは、最も長いと思われる作品に手をつけました。

 出版翻訳者を目指す者としては、気になった本は購入して読むべし、と思ってはいるのですが、なにせ四冊あるし、お財布と相談の上、断念することに・・・ということで、図書館で借りました。

 冒頭部から本筋に入るところで、時間軸が大きく動き、主人公の過去へとさかのぼっていきます。第1巻を読んだ時点の感想ですが、かなり描写が細かいというか、細部まで丁寧に描かれた作品という印象を受けました。これは作者のスタイルかもしれませんが、そこが今後、どうストーリー全体に影響してくるのかが楽しみでもあります。

 

 第1巻では、偶然居合わせた美術館で爆弾テロにあった主人公テオが、そのテロで母親を失い、美術館から一枚の名画「ごしきひわ」を持ち出す・・・というくだりが書かれています。波乱万丈の人生の幕が開けたわけですが、テオの語り口は淡々としていて、まるで他人の人生を語っているかのよう。

 登場人物は多い(この先、まだまだ登場するでしょうね)ですが、どの人物にも感情移入しかねるような、どこか稀薄な雰囲気が全体に漂っています。テオと母親の関係も、かなり深いものがあるとは思うのですが、それがことさら強調されている様子もないですし。

 でも、このテオの「何かが欠けた」部分が、母親を失ったダメージの大きさを物語っているのかもしれません。

 

 次巻より、怒涛の展開が待っているのでしょうか?早く読み進みたいのですが、近所の図書館では貸出中……ラストまでの道のりは長い・・・

 

〜ごしきひわ(ゴールド・フィンチ)〜

 

goldfinch

 

 ごしきひわは、とても鳴き声が美しい鳥だそうです。

 そういえば、「ごしきひわ」というフルートの曲があります(ヴィヴァルディの「フルート協奏曲」)。

 

book cafe

 

 月に1冊はコージー・ミステリーを読んでいるのですが(1冊以上かも?)、なかでも一番好きなシリーズが、ローラ・チャイルズの「卵料理のカフェ」シリーズです。邦訳が刊行されると、必ず読んでいます。

 そして最近読んだのはこちら。

 

幸せケーキは事件の火種

 

幸せケーキは事件の火種

著:ローラ・チャイルズ 訳:東野さやか

出版社コージー・ブックスの紹介ページ→Cozy Books

 

 このシリーズは、アメリカ中西部の小さな田舎町を舞台に、カフェを経営するミドルエイジの女性3人(スザンナ・トニ・ペトラ)が、なぜかいつも事件に巻きこまれ・・・という、コージー・ミステリー王道の設定です。

 わたしのツボにはまっているのは、主人公たちが経営するカフェ。絶品の卵料理やデザートといった料理の提供はもちろん、お店の一角がブック・ショップになっていて、本の目利きのスザンナがそろえた本が並び、たびたび読書会も開催されています。

 さらに、お料理担当のペトラがすばらしいニッターでもあるので、ニット用品のコーナー(毛糸や編み針を販売)まであるんです!

 こんなカフェが近くにあったら、毎日のように通ってるだろうなぁ・・・

 

 主人公たちがほどよく大人で、コージーにありがちなドタバタ感(といえばいいんでしょうか?)があまりないのも、わたしの好きなところです。とはいえ、スザンナの恋愛や、トニと別れた夫のくされ縁など、お約束のロマンス要素もしっかり入っていて、「これぞコージー!」と思えるおすすめのシリーズです。

たそがれの空

 

 今年に入って読んだなかで、いまのところ、一番「読んでよかった」と思った作品がこちら。

 

 

A man called Ove by Fredrik Backman

英語版出版社へのリンク→Simon and Schuster

 

翻訳版が出版されました!

 

幸せなひとりぼっち

 

『幸せなひとりぼっち』

フレドリック・バックマン:著 坂本あおい:訳

 

 原書はスウェーデン語です。主人公のオーヴェは、妻に先立たれ、一人暮らしをしている、いわゆる頑固じいさん。言葉も態度も、決してやさしいとはいえないオーヴェのまわりに、なぜか人が集まってきて・・・という、笑いあり涙ありの心温まるお話です。(ラスト、泣けました…悲しくて、というより、感動の涙でした。)

 本国スウェーデンだけでなく、New York Timesのベストセラーリスト(ペーパーバック部門など)にも長期にわたってランクインしています。

 このヒットを受けてスウェーデンで映画化されたのですが(そして映画も大ヒット)、それがついに日本にもやってきます!

(邦題は『幸せなひとりぼっち』と、原題からかなりアレンジされた模様。)

 

 田舎県に在住なので、近くの映画館ではまず上映されません・・・都会に行ったときに(というかこれを観に行く目的で遠征して)ぜひ観なければ!

 

 これによく似た作品も、ひとつ読了しました。

 

The Curious Charms of Arthur Pepper by Phaedra Patrick

 

 本を紹介したオフィシャルムービー。

 

 こちらは未訳なので、原書(英語)で読みました。主人公のアーサーは、オーヴェと同じく、妻を亡くしています。頑固というより、気難しい?おじいちゃんです。

 オーヴェのほうは、近所が舞台なのですが、アーサーはイギリスからフランス、インドまで、世界を股にかけた(?)大冒険をします。その経緯はというと……亡くなった妻の遺品整理をしていると、美しい8つのチャーム(表紙にもあります)のついたブレスレットが見つかります。そしてこのチャームひとつひとつに、アーサーの知られざる妻の過去が隠されていた、というなかなかドラマティックな展開です。

 御年70歳のアーサーが、大奮闘する様子は、読んでいて楽しくもあり、せつなくもあり……

 

 でもやっぱり、オーヴェのほうが「ジーンときた感」がありました。

 映画も公開されることだし、A man called Ove、もう一度読み返そうと思います(A man called Oveも、The Curious Charms of Arthur Pepperも、どちらも比較的平易な英語で書かれているので、洋書リーディングのステップアップで読むにもいいかもしれません)。


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