孤島

 

 昨日、日本翻訳大賞に作品を推薦させていただきました。残念ながら、時間がなくて1作品しか推薦できませんでしたが……。

 サイトに掲載されている推薦文を読んでいると、みなさんうまくまとめていらっしゃる。とても参考になりました。

 そのなかで気になった作品があったので、図書館で借りて読んだのですが、手元に置きたくなったので購入しました。

 

Atlas of remote islands

 

奇妙な孤島の物語 私が行ったことのない、生涯行くこともないだろう50の島

ユーディット・シャランスキー:著 鈴木仁子:訳

出版社の作品紹介ページ→河出書房新社

 

 世界の「孤島」を紹介する本なのですが、写真は一切ありません。シンプルなイラストで描かれた島の地図に、短いエピソードやエッセイが添えられています。一見そっけない感じですが、それがかえって想像力をかきたてるので不思議です。子どもの頃、世界地図を見てわくわくしたことを思いだします。

 この本、とにかく翻訳がすばらしいんです。

 ノンフィクションの翻訳を担当してみてわかったのですが、「説明文」を「説明調」になりすぎずに訳すのは、本当に難しい。愕然としました。読者にまわりくどい、もたもたした、読みづらい印象を与えない文になるよう意識しているつもりなのに、なかなかうまくいかない。考え過ぎてよけいに「ややこしい」文章になってしまったり。

 この『奇妙な孤島の物語』の翻訳は、一言でいえば、美しいのです。原文を損ねることなく、かつ、流れるような日本語になっています。そんな翻訳ができるようになるためには、たくさん良質の文章(原書と翻訳の両方)に触れ、自分のものになるよう吸収していくしかない。この本は、まさにお手本になると思います。素敵な本と出会えました。


Profile

Archive

Search

Other

Mobile

qrcode

Dog & Animal Books

Murder, She Barked
Free Days With George: Learning Life's Little Lessons from One Very Big Dog
Not a Sound
Killing Trail
The Education of Will: A Mutual Memoir of a Woman and Her Dog
Wishtree
See You in the Cosmos
Stalking Ground
The Darkest Thread
The Lost Words
Not a Creature Was Purring
Dog Songs
Hunting Hour
Death by Chocolate Lab
The Snow Child
All That Ails You: The Adventures of a Canine Caregiver
The Feather Thief: Beauty, Obsession, and the Natural History Heist of the Century
The Wild Robot Escapes
  
The Poet's Dog