8月8日は「世界猫の日」でした。ということで、遅まきながら、猫本(短編)を読みました。

 

◆"For He Can Creep" by Siobhan Carroll

 

 舞台は精神科の病院で、時代設定ははっきりわかりませんが、古めのイメージ。病院を住まいにしている猫のJeoffryとその仲間が、悪魔に立ち向かうというお話。読もうと思ったのは、ずばりカバーイラストにひかれたから。悪魔の表情と、猫のポーズを見て、どんな話なんだろうと興味をひかれました。ちなみに、この悪魔が読んでいるのは犹蹲瓠Jeoffryお気に入り(?)の患者である詩人が、ある日、悪魔に自分を賛美する詩を書くよう強要されます。魂ともいえる詩を悪魔に捧げるという、まさに「悪魔の契約」をした詩人を救う(単純に、自分のシマで大きな顔をする悪魔が気に入らないという理由もある)ために、Jeoffyたちは悪魔とバトルを繰り広げるわけです。

 カバーイラストは、Red Nose Studioという3Dイラスト作家さんの作品。椅子の作り込んだところとか(ひじ掛けがドクロっていうのがまたいい)、悪魔の衣装とか、全部ツボにはまりました。ストップ・モーションのアニメ作品も制作されています。どの作品も独特の雰囲気があって、すごく素敵。

 

 この短編、18世紀イギリスの詩人Christopher Smartの詩'Jeoffry'がモチーフになっているんだとか(話の最後に、その詩が引用されています)。JeoffryはSmartの愛猫で、Jeoffryの詩を書いちゃうくらいかわいがっていたようです。調べてみると、Smartは精神に異常をきたして精神科病院に入院していた時期がありました。なので、犹躾有瓩箸いΔ里Smartがモデルなのかも。Jeoffryをはじめとする猫たちにもそれぞれ個性があって、悪魔もどこかユーモラスで、小粒だけど読み応えのある作品でした。著者は続きを書いているらしいので、期待したいところ。

 

 そしてなんと、この短編、無料で読めます!(スクリーン上では読みづらかったので、わたしはkindle版を購入しました。)SFやファンタジー専門の出版社TOR BOOKSのウェブサイトTor.comで公開中。サイトではいろんな作家のオリジナル短編が掲載されていて、洋書の多読をしたい人にはお宝の山です!(ジャンル限定ですが)検索したところ、犬がテーマの作品もかなりあったので、これは読むのが楽しみ(もとい大変)だ……。

 

猫の目

(積読が増えたにゃーどうするのにゃー)

 

 最近、翻訳ものの短編集をよく読むようになったのですが、原文で短編を読んでみて、翻訳するのはかなり大変だと感じました。短編は、言葉ひとつひとつの密度が濃いというか、長編よりむしろ意味が取りづらいんじゃないかと。でも短編集、訳してみたい。


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