All That Ails You: The Adventures of a Canine Caregiverを読了。期待通り、Heartwarmingなお話でした。

 ケアハウスのハウスドッグ、リグリーが語り手となり、リグリーの過去や、犬としての思い、ハウスドッグとしてのプライド、そして施設で暮らすシニアたちとの交流や、それぞれの人生が語られています。号泣とまではいきませんでしたが、ホロリとさせられる場面はたくさんありました。とくに、気難しかったウォルターが、リグリーとのふれあいを通して家族に心を開いていく様子は、お約束な展開とはいえ、じわっときました。

 

 この作品を翻訳するなら、リグリーの一人称は何だろう、と考えてみました。たぶん、「ぼく」ですね。ペットの犬は、体は老いても、精神的には成熟しない(飼い主という親が一生そばにいるから)、と聞いたことがあります。食いしん坊で、散歩と遊びが大好きなリグリーは、スペンサー・クインの「チェット・シリーズ」のチェットに似ているような気がします(チェットも、翻訳版での一人称は「ぼく」)。

 大人向けフィクションで、擬人化した動物が語り手の場合、やりすぎると子どもっぽくなってしまって、読みづらくなることもあるので、言葉遣いには注意が必要。語りのトーンは、気持ち抑えめにしたほうがよさそうです。もちろん、語り手のキャラクター次第でしょうけど。

 

 心温まる犬本のあとは、こういう作品をチョイスしてみました。

 

◆The Feather Thief by Kirk Wallace Johonson

 

『羽泥棒』というタイトル通り、博物館から鳥の羽や剥製を盗み出した人物とその事件を描いたノンフィクション。若きアメリカ人フルーティストの青年が、フライタイヤー(フライフィッシング用のルアー)に魅せられ、演奏活動で訪れたイギリスで、信じられない行動に出ます。ロンドン自然史博物館に侵入し、貴重な鳥の羽のコレクションを盗み出したのです(しかも大量に!スーツケースに入れて持ち出したらしい)。この事件を知った著者が、熱心な調査をもとにまとめたのがこの作品。まさに、事実は小説より奇なり、ですね。

 

 この事件を取りあげた、ナショナルジオグラフィックの記事

 →日本語版

 →英語版

(対訳を読み比べるのは、とても勉強になります。)

 

ルリイロコンゴウインコ

 

 さて、読み切れるかどうか…。


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