コージー・ミステリーも、いくつかのジャンルに分類できると思います。わたしのなかでは、

 

・動物もの(犬や猫が登場する、あるいは動物そのものが主人公)

・職業もの(主人公が本屋、カフェ、スイーツのお店、チーズの専門店、スープの専門店(?)、アンティークショップ、ゲストハウス、ペットグッズのお店などを経営していたり、シェフやパティシェ、作家、芸術家だったりする)

・趣味、カルチャーもの(編み物やパッチワーク、お菓子作りなど、主人公や主人公の属するグループの趣味がからんでくる)

・歴史もの(貴族やメイドが登場するような、時代設定が古いもの)

 

といったジャンルが思い浮かびます。ミス・マープルのような、「普通のおばあちゃん」「主婦」が主人公のコージーもありますが、最近の作品では、主人公(女性の場合がほとんど)が何らかの職業を持っている作品が大半を占めている気がします。自分のやりたいことを職業にして奮闘している主人公に励まされることも多く、それがコージーを読む楽しみのひとつです。

 

 さて、その「動物もの」コージー・ミステリーですが、Amazon.comでも、"Cozy Mystery"のサブ・カテゴリーに"Animal"があるくらい、コージーと動物の組み合わせは鉄板です。

 ちょっと検索しただけでも、山ほど(動物がテーマのコージー・ミステリーは、犬ものより猫もののほうが多いようです)作品が出てきました。例によって、Kindleがダウンロードしたサンプルだらけに……。

 

 今後の読書リストがてら、気になったものをまとめました。いずれも、シリーズの第一作です。

(調べていたら、すでに翻訳書が出版されている作品が結構ありました。原題と邦題がぜんぜん違うので、気づかなかったものも。)

 

The Plot Is Murder (Mystery Bookshop Series)  by V.M. Burns

 

 主人公のサマンサは、元英語教師。夫を亡くして半年、ようやく前向きに生きようという気持ちになり、書店を開くという夫の夢と、ミステリー作家になるという自分の夢の両方を追うことに。執筆中の小説の中で、殺人事件を描こうとしていたそのとき、現実の世界でも殺人事件が起こってしまい……。

 

 犬が活躍する気配は、あらすじを読んでもつかめませんが、表紙にいる2匹のプードルがサマンサの愛犬として登場する模様。主人公が作家(の卵)兼書店オーナー(の予定)というところに心ひかれました。

 

 

Death by Chocolate Lab (Lucky Paws Petsitting Mystery Series) by Bethany Blake

 

 ペットシッターのダフネが主人公のシリーズ。アジリティ大会の会場で、警察犬訓練所のオーナー、スティーブの遺体が発見される。疑いの目が向けられたのは、スティーブの元恋人で、ダフネの姉のパイパーだった。ダフネは、スティーブご自慢のチャンピオン犬アクシスが、事件以来、行方不明になっていることに気づく。パイパーにかけられた疑いを晴らし、アクシスを見つけるべく、ダフネは愛犬のソクラテス、アーティーとともに奮闘する!

 

 主人公の職業柄、犬がたくさん登場するのは間違いなさそうです(序盤だけで6匹も!)。表紙のバセットハウンドがソクラテス。名前がソクラテスなのは、いつもなにかを思案しているような顔つきだから?と思ったら、ダフネが哲学の博士号を持っているからという絡みも。ドクターの学位を持つペットシッターとは、かなり異色(パイパーも獣医なので、ドクター姉妹ですね)。

 

 

Plantation Shudders (Cajun Country Mystery Series) by Ellen Byron

 

 アメリカ南部のプランテーション・ホテルが舞台のミステリー。主人公マギーは、いろいろあってニューヨークから故郷ルイジアナに戻ってきた。町ではフードフェスティバルが開催されていて、ホテルも宿泊客で大賑わい。そんななか、老死の状況に不審な点があったため、マギーと宿泊客が容疑者として疑われるはめに。ホテルの命運をも左右する事件に巻き込まれたマギーは、独自に捜査に乗り出すのだが……。

 

 と、あらすじに犬のいの字も出てきませんが、表紙を見ると、どうやらバセットハウンドが出てくるようです(コージー・ミステリーのバセットハウンド率高し!)。著者のEllen Byronとこのシリーズは、2016年、2017年と、Agatha AwardのBest Contemporary Novel部門にノミネートされているので(Agatha Award常連のLouise Penny&ガマシュ警部シリーズが立ちはだかり、惜しくも受賞ならず)、ミステリー小説としても、完成度には定評のある作品といえます。

 

 表紙に犬やら猫やらのイラストがあるからといって、動物が活躍する話とはかぎらないのが、コージー・ミステリーのにくいところ。何度だまされた(?)ことか……でもかわいいから、ついつい目が行っちゃうんですよね。

 とりあえず、三つの作品の中では、いちばん「犬度」が高そうなDeath by Chocolate Labから手をつけました。ミステリーとして期待できそうなのは、Plantation Shuddersでしょうか?

 

チョコラブの子犬

(チョコ・ラブの子犬。かわいい!)


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