やっぱりコージー・ミステリーは読みやすい! 4日ほどでDeath by Chocolate Lab を読了しました。

 

Death by Chocolate Lab (Lucky Paws Petsitting Mystery Series) by Bethany Blake

 

 読んでいて楽しかったし、犯人も意外性があって、なかなかよくできたコージー・ミステリーでした。

 主人公のダフネは、哲学の博士号を取得しているという設定のわりに、向こう見ずというか、考えるより先に行動するタイプ。いくら姉に容疑がかけられているにしても、犯人かもしれない人物の家にひとりで乗りこんだり、夜中に出歩いたり、大事な証拠品をうっかり持って帰ったりと、もう好き勝手してます。一般市民でなんの権限もない主人公が、事件の調査と称してあちこち鼻をつっこみ、あれこれ動き回るのは、コージー・ミステリーのお約束ですけどね。

 これまたコージー・ミステリーには欠かせない「主人公のロマンス」要素もしっかり入ってました。お相手は、見るからにハンサム、でもめったに笑わない(悲しい過去が関係している)堅物の刑事、ジョナサン。ダフネの自由奔放な行動に振り回されつつ、まんざらでもない様子。ピンチになると颯爽と現れるジョナサンに、ダフネの恋人未満の男友達ディランが、俄然ライバル心を燃やし……というのも、よくある展開。

 

 謎解きという点では、疑わしい人物がどんどん増えていき、そのぶん一人一人の「怪しさ」が薄まったかなという印象も受けました。とはいえ、それぞれの人物についての結末はきちんと語られていましたし、サイドストーリーとしておもしろく読めたので、よかったと思います。

 

 何よりも満足したのは、犬たちの描かれ方! これまで読んだコージーの中で、いちばん犬が出てくる作品かもしれません。犬好きには間違いなくおすすめ。総勢6匹の犬たちが、ストーリー上でも重要な立ち回りを見せてくれます。なかでもわたしのお気に入りは、ダフネの愛犬ソクラテス。ほかの犬たちとは別格というか、キャラクター描写がほぼ人間並みです。ソクラテスにまた会いたいから、次作を読もうという気になりました!

 

 個人的には、翻訳出版されてほしいシリーズです。理由は、バランスのよさでしょうか。登場人物や伏線、サイドストーリーが多めで、ややごちゃごちゃした感じがコージーの味だと思います。この作品は、その辺のさじ加減がほどよく感じました。4作目が刊行予定らしいので、完成度、安定感なんかも気にしながら(途中でしぼむシリーズもあるので……)フォローしていきたいなと。

 

 ちなみに、コージー・ミステリーといえば最後に「レシピ」が紹介されている作品が多いですが、こちらのシリーズも作中で登場するスナックやスイーツ、そして「わんこのおやつ」のレシピがついてます!

 

Dial Meow for Murder

 

 次作は、猫ちゃんが登場するようです。

 

バセットハウンド

(バセットハウンド。哲学者の風格が漂ってますが、なにも考えてないのかも……?)

 先月、読みかけて途中でギブアップした犬本(Blood on the Tracks)のリベンジにと、軽めの作品を探してみました。

 犬本、軽め、ミステリーとくれば、コージー・ミステリーしかありません!Amazon.comでも、Cozy Mysteryのサブ・カテゴリーにAnimalがあるくらい、コージーと動物の組み合わせは鉄板です。

 

 ちょっと検索しただけでも、山ほど(動物がテーマのコージー・ミステリーは、犬ものより猫もののほうが多いみたいですけど)作品が出てきたので、どれを読むか迷います。例によって、Kindleがサンプルだらけになりました。

 

 今後の読書リストがてら、気になったものをまとめました。いずれも、シリーズの第一作です。

(調べていたら、すでに翻訳書が出版されている作品が結構ありました。原題と邦題がぜんぜん違うので、気づかなかったものも……。)

 

The Plot Is Murder (Mystery Bookshop Series)  by V.M. Burns

 

 主人公のサマンサは、元英語教師。夫を亡くして半年、ようやく前向きに生きようという気持ちになり、書店を開くという夫の夢と、ミステリー作家になるという自分の夢の両方を追うことに。執筆中の小説の中で、殺人事件を描こうとしていたそのとき、現実の世界でも殺人事件が起こり、サマンサが犯人だと疑われてしまい……。

 犬本というほど犬が活躍する気配は、あらすじを読んでもつかめませんが、表紙にいる2匹のプードルがサマンサの愛犬として登場する模様。主人公が作家(の卵)兼書店オーナー(の予定)というところに心ひかれます。

 

 

Death by Chocolate Lab (Lucky Paws Petsitting Mystery Series) by Bethany Blake

 

 ペットシッターのダフネが主人公のシリーズ。アジリティ大会の会場で、警察犬訓練所のオーナー、スティーブが遺体となって発見される。疑いの目が向けられたのは、スティーブの元恋人で、ダフネの姉のパイパーだった。ダフネは、スティーブご自慢のチャンピオン犬アクシスが、事件以来、行方不明になっていることに気づく。パイパーにかけられた疑いを晴らし、アクシスを見つけるべく、ダフネは愛犬のソクラテス、アーティーとともに奮闘する!

 主人公の職業柄、犬がたくさん登場するのは間違いなさそうです(序盤だけで6匹も!)。表紙のバセットハウンドがソクラテスです。名前がソクラテスなのは、いつもなにかを思案しているような顔つきだから……と思ったら、ダフネが哲学の博士号を持っているからという絡みも。ドクターの学位を持つペットシッターとは、かなり異色(パイパーも獣医なので、ドクター姉妹ですね)。

 

 

Plantation Shudders (Cajun Country Mystery Series) by Ellen Byron

 

 アメリカ南部のプランテーション・ホテルが舞台のミステリー。主人公マギーは、いろいろあってニューヨークから故郷ルイジアナに戻ってきた。町ではフードフェスティバルが開催されていて、ホテルも宿泊客で大賑わい。そんななか、老夫婦が相次いで亡くなるという事件が起こる。死の状況に不審な点があったため、マギーと宿泊客が容疑者として疑われるはめに。ホテルの命運を左右するスキャンダルに巻き込まれたマギーは、事件を解決しようと捜査に乗り出すのだが……。

 と、あらすじに犬のいの字も出てきませんが、表紙を見ると、どうやらバセットハウンドが出てくるようです(コージー・ミステリーのバセットハウンド率高し!)。著者のEllen Byronとこのシリーズは、2016年、2017年と、Agatha AwardのBest Contemporary Novel部門にノミネートされているので(Agatha Award常連のLouise Penny&ガマシュ警部シリーズが立ちはだかり、惜しくも受賞ならず)、ミステリー小説としても、完成度には定評のある作品といえますね。

 

 表紙に犬やら猫やらのイラストがあるからといって、動物が活躍する話とはかぎらないのが、コージー・ミステリーのにくいところ。何度だまされた(?)ことか……でもかわいいから、ついつい目が行っちゃうんですよね。

 とりあえず、三つの作品の中では、いちばん「犬度」が高そうなDeath by Chocolate Labから手をつけました。ミステリーとして期待できそうなのは、Plantation Shuddersでしょうか……?

 

チョコラブの子犬

(チョコ・ラブの子犬。かわいい!)

 今月も、といってももう中旬ですが、犬本に手をつけました。

 Kindleのサンプルをダウンロードしてから、しばらく放置状態だったこのミステリー。

 

Blood on the Tracks by Barbara Nickless

 

 いかにもサスペンス感漂う表紙とタイトル(訳すと、「血の轍」)から想像はできたのですが、内容はかなりシリアスです。

 主人公は、鉄道警察官でK9ユニットのハンドラーであるシドニー・ローズ。彼女と相棒のクライド(シェパード)は、かつて軍に属し、駐留先のイラクで壮絶な体験をしたことから、帰国後はPTSDに苦しんでいます。同じ鉄道警察官のニック(シドニー・ローズの育ての親でもある)の姪が惨殺される事件が起こり、シドニー・ローズとクライド、そしてニックも捜査に加わることに。容疑者とされているのは、殺害された姪の恋人で、元軍人の男。任務中、顔や身体に大きなやけどを負い、爛弌璽鵐鼻Ε泪鶚瓩噺討个譴討い襪海涼砲肇轡疋法次Ε蹇璽困蓮偶然にもイラクで同じ極秘作戦にかかわっていました。

 忘れたい過去と、イラクで失った恋人や仲間たちの亡霊に悩まされながら、シドニー・ローズとクライドは事件の真相に迫っていく……というストーリー。1/3ほど読んだところで、読む手がストップしてしまいました。シドニー・ローズのイラクでの任務は、仲間の遺体の回収。それだけに、生々しい描写も多く、先に進むのが辛く……。文体そのものは読みやすいですし、テンポもいいので、クライドの活躍の場面が増えれば、なんとか読み切れるかも?と思ったのですが、K9の活躍よりも、主人公の心の闇と戦争体験がテーマのようなので、それもなさそうです……。

 ちなみに、著者のプロフィールを見ると、「日本で生まれて、グアムで育った」とあるので、ご家族が軍関係?と勝手に想像しています(それなら、軍関係の描写が細かいのも頷けます)。

 

 挑戦してみたものの、やっぱり、硬派でシリアスなミステリー(スパイもの、戦争もの、ハードボイルドなど)は苦手でした。「女性K9ハンドラー」が主人公の海外ミステリー(原書)は、これまでに2シリーズ読んでいますが、K9ものにもいろいろあるんですね。人も犬も、タフじゃなきゃやっていけない職業ですし、作品の雰囲気が硬くなるのは当たり前といえばそうなのですが。

 シドニー・ローズと同じ「女性で帰還兵でK9ハンドラー」が主人公の作品がもう1冊、積読リストに入っていますが、この調子だと、寝かしたままになりそうです……。

 

シェパード

(がんばれ、警察犬!)

花と犬

 

 去年から、アメリカの犬雑誌Barkを購読しています。最初に届いたときは、薄い雑誌だと思ったのですが、記事がとても充実していて、なかなか読み切れないほど。

 

Bark Spring 2018

 

 今月号は、なんと「戌年」記念号!紙面のいたるところに、中国や日本の「戌」にちなんだ絵画や工芸品の写真が掲載されています。さらに、日米合作のストップモーション・アニメーション映画『Isle of Dogs(犬ヶ島)』を特集。いつになく、日本色の濃い内容です!

 

(とってもシュールな、でも犬好きは泣けそうな映画。)

 

 日本人イラストレーターの木内達朗さんの作品も紹介されていました。

(アメリカでも、柴犬が人気だとか。)

http://tatsurokiuchi.com/a-shibainu-in-central-park

 

 Barkにはブックレビューのコーナーがあるのが、本好きにはたまりません。今月号で気になったのは、こちらの一冊。

 

Have Dog, Will Travel: A Poet's Journey by Stephen Kuusisto

 

 盲目の詩人による自伝。タイトルと表紙にもあるように、盲導犬の存在が、生活や行動範囲、そして創作に大きな変化や影響を与えたということが綴られているようです。

(この著者は以前にも自伝を出版していて、そちらは翻訳書が出ていました。翻訳書は『わたしは、目が見えない。』というタイトルで、出版は1999年とかなり古いです。)

 これ以上積読本を増やしても、と思いつつ、Kindleのサンプルをダウンロードしてしまいました……。

 

マスティフの子犬

(マスティフの子犬。貫禄じゅうぶんです。)

 

『愛犬ジゼルとの最後の約束』を読了しました。

 毎日少しずつ読んでいましたが、もう序盤から涙目で……でも、だからといって、本を閉じようという気持ちには一度もなりませんでした。結末はわかっていても、最後まで読書のモチベーションが下がることがないのは、ノンフィクション(実話)の力だと思います。著者のローレンさんの声を聞きながら、彼女の愛犬ジゼルが生きた日々をしっかりと見届けるんだ、という熱い思いを胸に、最後の1ページまで読み進めることができました。読み切ったいまは、心洗われるというか、すがすがしさが残っています。

 

 この本のすばらしいところは、ローレンさんの語り口です。20代前半という若さがあふれる文体ですが、全体的に、一歩引いたような、冷静に過去を振り返り、自分を見つめ直しているような視線も感じられました。悲しみを受け入れて、前に進んでいこうという強さ、この体験から学び、手にした成長が文章に表れていて、読んでいるこちらも救われた気持ちになりました。

 

 我が家にも17歳のシニア犬がいるので、「その日」が近づいていることを頭では理解しながら、ときに考えないようにしながら、毎日を過ごしています。別れの悲しみから逃げることがないよう、精一杯受け止められるよう、背中を押してもらいたくて、こういうテーマの本を読んでいるのかもしれません。

 

 じんわり心が温かくなる犬本(ノンフィクション)としては、去年読んだこちらの本と同じくらいよかったです。

 

Free Days with George by Colin Campell

(感想はこちら。)

 

 残念なことに、このジョージ君、昨年末に亡くなっています。癌だったそうです。イングリッシュ・マスティフのジゼルちゃんと、ニューファンドランド・ランドシーアのジョージ君、同じ"Gentle Giant"どうし、天国で出会って友達になっているかもしれませんね。

 

「犬と人との絆」がテーマの本を何冊かピックアップしているので、近いうちに読みたいと思います。

 

アティカス

 

『アティカス、冒険と人生をくれた犬』

トム ライアン:著 金原 瑞人、井上 里:訳

 

 一昨年くらいだったか、この本の原書を読み始めて、読み切れずに放置していたのでした。

 表紙のアティカス君(ミニチュア・シュナウザー)と、北米の冬山をチャリティ登山(なんと147峰!)する著者の実話です。厳しい自然の描写にやられてしまい、どうしても最後まで読めず……だったのですが、なんとこの作品が金原瑞人先生の訳で読めるとは! 

『おやすみ、リリー』も越前敏弥先生の訳で読めたし、気になっている犬本が翻訳書で出版されるというのが続いていて、とてもうれしいです。

 

◆Finding Gobi: The True Story of a Little Dog and an Incredible Journey 

by Dion Leonard

 

 こちらは、テレビや新聞記事でも取り上げられていた、砂漠のレース犬「ゴビ」の本です。

 日経新聞電子版の記事→NIKKEI STYLE

 こちらも、翻訳書が出るのではないかと楽しみにしています!(記事にもありましたが、今年は「戌年」ですから!)

救助犬

 

 先月末から読んでいた、探索救助犬ものミステリーのThe Darkest Thread(by Jen Blood)を読了しました。

 行方不明のふたりの少女を探すよう依頼された女性ハンドラーが、相棒のファントム(犬)、息子のベアらとともに捜索をするなかで、過去の行方不明事件やFBIのスキャンダルが明らかになっていく、というストーリーでした。

 

 舞台となるのはアメリカ・バーモント州の山間部。そこには、社会とはほとんどかかわりをもたず、自給自足のような生活をしている大家族(行方不明の少女は、その家長の娘)が住んでいます。この家族のひとりが、元FBIエージェントで、過去に自分の妹を含め何人もの女性を殺した犯人として収監されている人物(本人は無実を主張)。主人公に捜索を依頼してきたFBIエージェントのジャック(ジェイミーとのロマンスの雰囲気もあり)のかつてのメンターでもありました。その人物を、刑務所から無理やり連れだして、捜査に協力させるという荒業?も使いますが、なかなか行方不明事件の捜査は進みません。

 ほかにも、大家族メンバーにあやしい人物がいたり(というか全員あやしい)、FBIエージェント同士のいざこざがあったり、ジェイミーの過去がからんできたり、ベアが大家族によって人質に取られたり(ジェイミーに「必死に」捜索させるため、ということなのですが……無理がある?)と、やや盛り込みすぎな感もありました。

 

 そういう複雑さもあり、前半はなかなか読書エンジンがかからなかったのですが、捜索の場面の描写や、ジェイミーの奮闘する姿にひきこまれて、後半はギアチェンジで一気読みでした。主人公とその息子の特殊能力(ゴーストの声が聞こえる&姿が見える)がストーリーのアクセントになっているのですが、そこが弱かったのが残念な気もします。もうちょっと、ぞくっとさせてくれてもよかったのかな?と。まあ、あまりスーパーナチュラルな部分を強調してしまうと、陳腐になってしまうんでしょうけど。

 

 犬たちの活躍はしっかりと描かれていましたが、できれば、ファントムたち探索犬のことをもっと書いてほしかった! 同じK9翻訳ミステリーのキャラクター、ロバート・クレイスの「マギー」とか、個人的に「推し犬ものミステリー」でもあるマーガレット・ミズシマの「K9ユニットシリーズ」に出てくる「ロボ」には負けるかな……という印象でした。

 

 2月最初の犬本として、次はこちらの翻訳書を読み始めました。

 

愛犬ジゼルとの最後の約束

『愛犬ジゼルとの最後の約束』

ローレン・ファーン・ワット:著 三橋智子:訳

 

 100パーセント犬本です。もう、タイトルからして犬好きは泣けてきそうな本ですね。こういう(「愛犬との最期の日々」といった)テーマの本は「お涙頂戴でどうも……」という読者もいるでしょうけど、わたしは「泣くことも含めた感動体験」をしたくて手に取ってしまいます。読書もひとつの体験ですし、本を買うというのは体験を買うことでもあるのかなと(「モノを買うんじゃなくて、体験を買うんだ」なんて、いま流行りのフレーズみたいですが)。だから、たっぷりじっくり体験したいと思います!

 先週末、東京で開かれた「ペット栄養管理士養成講習会」を受講しました。

 2日間、朝から夕方までみっちり講義で、途中睡魔にも襲われつつも(先生すみません……乗り物酔いの薬のせいです)、なんとか完走。

 

 この講習会を受けたのは、「犬や動物がテーマの本を翻訳したい」「出版翻訳の仕事をするうえで、専門分野を持ちたい」という目標があって、それなら犬やペットのことについて、もっとちゃんと勉強しようと考えたからでした。Courseraの犬・ペット関係のコースを取ったりはしていますが、やっぱり日本語で勉強しておきたいというのもありました。

 ペットの資格をリサーチすると、いろいろ出てきますが、どれもピンとこない……というときに、ペット関連の仕事をしている妹から勧められたのが(自分が参加したいけど、仕事休めないから代わりに行ってきて!と)、「ペット栄養管理士」でした。

 

 その名の通り、「ペットの栄養」がテーマの資格です。「ペット栄養学会」という、獣医さんや獣医学科を有する大学の先生、動物学の専門家などで構成されている、由緒正しき学術団体が主催する資格で、2日間の講習会を3つ受講して、やっと受験資格(資格じゃなくて、「受験」資格)がいただけるという、かなり本格的な資格(しかも、講習会の会場は東京のみという、地方者泣かせ……)。

 

 実際に講習会に参加してみて、ペットの栄養学がご専門の著名な先生方から直接お話が聞けて、とても勉強になりました。普段食べさせているペットフードの材料や添加物のこと、肥満のこと、歯の健康のこと……講義を受けただけではなかなか消化しきれない内容だったので、これからテキストをみながら少しずつ復習します。

 個人的にうれしかったのが、「うさぎ」についての講義があったこと。むかしうさぎを飼っていたときに知ってたらよかったなぁと思う情報が満載でした。うちの子は、近所のお祭りで売られてたミニうさぎで、12歳くらいまで長生きしてくれました(大昔は、うさぎやひよこをお祭りで売ってたんですよね……)が、先生のお話を聞くと、エサとかいろいろ、うさぎの生態に合わないことをやってたんだなと、いまさらながら反省しました(ごめんね、ウタコちゃん)。

 

 印象に残ったのは「口から取る栄養の大事さ」でしょうか。病気になったりして食事ができなくなった犬や猫に、カテーテルや点滴で栄養を与えることはできるけど、やっぱり栄養は口から取らなきゃだめだってことですね。強制的に栄養を体に入れるんじゃなくて、噛んで、飲み込んで、胃で消化して、腸で吸収して、っていう、このプロセスが生きるってことなんだと、あらためて感じました(術後の回復にも「食事」が重要、というお話もありました)。

 

 勉強して、何がよくて何がよくないかを頭で理解したからといって、なかなかすべてをあらためることはできませんが(そうすべきなんでしょうけど)、できるだけ意識して、改善できるところはしながら、わんこ&かめ(かめの講義はなかった……)たちと暮らしていければいいのかなと。

 そして、学んだことをいつか出版翻訳で活かすために、知識は知識としてしっかり身に着けたいと思います!

 

 日本ペット栄養学会

(「出版翻訳」を理由にこの講習会を受ける人なんて、そうそういないだろうな……と思いつつ、田舎からえっちら東京まで出張ってきました!)

 試し読みしていたChancer: How One Good Boy Saved (by Donnie Kanter Winokur)ですが、テーマがテーマだけに、やっぱり読み通すのはきつそうでした……回顧録というのは、あたりまえといえばそうなのですが、語られている人や状況に自分との共通点や、興味がないと、なかなか本に入っていけません。「よっぽどでないと(日本でも有名な人物とか)、伝記ものの翻訳書は出版が難しい」と聞いたことがあるのですが、そういう部分(読者の共感とか、興味とか)が大いに関係しているんでしょうね。

 でも、「はたらく犬(Service Dog)」がテーマのノンフィクションを読んでみようという気になったので、別の作品を探してみました。

 

 フィクションですが、こちらを読みはじめました。

 

The Darkest Thread by Jen Blood

 

 表紙から想像がつきますが、探索救助犬が登場するミステリーです。アメリカ・バーモント州で少女2人が行方不明になり、ドッグトレーナーで救助犬のハンドラーである主人公ジェイミーと、パートナーのファントム(犬)のところに捜索協力の依頼がきます。この2人の少女の叔母が10年前に殺されていたこともあり、FBIが指揮をとる大掛かりな捜索が行われていました。さらに、ほかの少女行方不明事件との関連性も疑われ……という、切迫感、緊張感漂うオープニング。舞台設定としてはありがちな感じもしますが、どうやら主人公とその息子には特殊能力(ほかの人には見えないものが見え、聞こえない声が聞こえる、という)があるというところが、この作品のオリジナリティのようです。まだ序盤を読んだだけなのですが、ベストセラーのシリーズ(微妙に本作とつながっているというか、本作がスピンオフのようです)を持つ著者の作品だけに、これからどういう展開になるのか楽しみです。

 

「はたらく犬」は、犬の鋭い嗅覚を活かして任務にあたっていることがほとんどだと思います。犬の嗅覚や能力がテーマのノンフィクションはたくさん出版されていますが、なかでもベストセラーになった、Inside of a Dog: What Dogs See, Smell, and Know(翻訳版は『犬から見た世界』)の著者アレクサンドラ・ホロウィッツさんが「嗅覚を活かしてはたらく犬」について語ったラジオ番組を見つけました。

 

NPR:From Fire Hydrants To Rescue Work, Dogs Perceive The World Through Smell

 

 まだじっくり聞いていませんが、いろんな現場や状況ではたらく犬がいるんですね!

 ホロウィッツさんの新しい本が出ていました(だいぶ前ですが……)。

 

Being a Dog by Alexandra Horowitz

 

はたらく犬といえば、これもそう?

犬ぞり

 いろいろと立て込んでいて、お正月以降ほとんど読書ができていませんが、今年も「犬本」をたくさん読みたいと思います!

 気になっている本がこちら。

 

『ある女の子のための犬のお話』

ダーチャ・マライーニ:著 望月 紀子:訳

 

 イタリアの作家さんの短編集。犬だけでなく、いろんな動物が登場するようです。表紙のイラストが、なんとも不思議な雰囲気をかもしだしています。女の子より犬が大きいというところが、個人的にツボです。仕事が山を越えたら、読むぞー!

 

 アメリカの犬雑誌Barkで紹介されていた、こちらの本も読みたいなと思いました。

 

Chancer: How One Good Boy Saved by Donnie Kanter Winokur

 

 こちらは、ノンフィクション(回顧録)です。著者のお子さん(ふたりいて、どちらも養子)のひとりが胎児性アルコール症候群(先天性の疾患)に罹患していることがわかり、家族はさまざまな問題、困難に直面することになります。成長するにつれ、症状が重くなる息子のことを思い、著者とその夫はChancerという特別に訓練されたサービスドッグを家族に迎えることにします。この本は、そのChancerと家族の物語です。テーマがシリアスなものですし、犬(Chancer)についてどの程度描かれているのかわからないので、まずはKindleでサンプルを読んでみようと思います。(こういうとき、Kindleは便利。洋書はとくに、文体とか語り口によって読みづらさが変わってくるので、購入前に感触がつかめるのは助かります。とか言って、ついついサンプルをたくさんダウンロードしてしまうのですが……。)

 

 昨年、犬と飼い主の関係がテーマのノンフィクションを何冊か読みましたが、それぞれに感じるところが大きく、ノンフィクションのおもしろさに気づかせてもらいました。「実話の力」というか……。今年も、できるだけノンフィクションを読んでいきたいです!

 

犬のシルエット

 

 そして今年も、American Kennel Clubのウェブサイトに癒されてます。勉強になる記事・おもしろクイズ満載なので、仕事の合間の気晴らしに、とか思って見てしまうとえらい目にあいます(いつの間にか1時間くらい経ってたり……)。

 

 わんこのシルエットクイズを見つけました→QUIZ: Can You Guess The Dog Breed By The Silhouette?

 Round2もありますが、難しかった……秋田犬と柴犬のシルエットなんて、見分けられない……

ビーグル

(ビーグル。詩集の表紙の犬に似てるかなと。)

 

 年末年始に、こちらの詩集を読み終わりました。

 

Dog Songs by Mary Oliver

 

 タイトル通り、犬について詠った詩(と短いエッセイ)がつまった詩集です。著者のメアリーさんが、いかに犬を愛しているかが伝わってきて、しみじみと共感しながら読みました(メアリーさんは、犬の存在そのものが「詩」だと言ってます)。なかでも、わたしが好きな詩の一節がこちら。

...all of the sights I love in this world―and there are plentyーvery near the top of the list is this one: dogs without leashes. 

("If You Are Holding This Book")

 

(この世界には、愛すべき光景があふれている。そのなかからひとつだけ選ぶとしたら、わたしはこう答えるだろう。それは、リードから解放された犬の姿だと。)

「リードをつけずに走り回る犬の姿」って、たしかに見ているこちらも幸せになる光景ですね。もう、犬のテンションが違うんです!

 

 この詩集の詩はどれも平易な言葉で綴られていて、難解さはまったくありません。メアリーさんは、詩人ならではの観察眼と想像力で、犬のなにげないしぐさ、生活の一場面を切りとり、躍動感とユーモア、命の輝きにあふれる詩へと昇華しています。本のなかで、美しい言葉、心に残る言葉に、いくつも出会うことができました。

Dog is docile, and then forgets. Dog promises then forgets.

("Dog Talk")

 

(犬は従順だけれど、すぐ忘れる。犬は約束するけれど、それもすぐ忘れてしまう。)

「わかった!」「もうしません!」とか言って、すぐ忘れるのはうちの子の得意技です。

 

We would do anything to keep them with us, and to keep them young. The one gift we cannot give.

("Dog Talk")

 

(犬とずっと一緒にいるためなら、この子たちを若い姿のままとどめておけるなら、なんだってするだろう。でもそれは、決して与えることのできない贈り物なのだ。)

 犬好きだけでなく、動物や自然を愛する人にぜひ読んでほしい詩集です。

 

 そういえば、去年購読手続きをした雑誌が、ようやく届きました。

 

Bark 2017 winter

(写真はBark Magazineのサイトからお借りしました。)

 届いたのは、刊行20周年の記念号でした。日本にも犬やペットの雑誌はたくさんありますが、Barkは結構社会派な記事が多いようです。薄い雑誌ですが、中身もペットフードなどの広告ばかりじゃなくて、記事満載で読み応えがあります。日本のペット雑誌や会報誌(日本動物愛玩協会)も愛読しているので、読み比べると、日米のペット事情の違いなどがわかって勉強になりそうです。


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